ポジションは大切

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    レーサー作りにおいて結構おざなりにされがちなポジション取りですが、エンジンのパワーアップだとか高級ショックアブソーバを入れる以前に先ず手を入れるべきであり乗る限り常に意識する部分です。
    体格合わせをするだけで簡単にタイムが1秒上がることもザラです。
    その中でも当店のスペシャリティの部分でXR100のシートを例にしましょう。

    無加工のシートです。
    見た目には精悍で良い形ですね。
    が!
    バンク角を確保するためにステップを換え、旋回性を上げるためにフロントフォークをローダウン加工したり、リアサスペンションの高さを調整すると下半身をホールドできなくなります。
    XR100でサーキット走行の経験がある方なら分かると思いますが、コーナー手前でブレーキを掛けるとハンドルで上半身を支えないことにはとてもじゃないですが乗ってられません。
    これではセルフステアなんてとてもじゃないですが出やしませんし、減速が完了するまで身動きひとつ取れないわけです。

    そこでシート形状を作り直します。
    分かりにくい写真ですみません。。

    単純にアンコ抜きするだけではなく、身体が前に流れにくくするためコブをつくり動きを止めるわけです。
    このコブの位置は基本的にはステップとハンドルの位置によって決定されますが、サーキット専用車両であるのか、街乗り兼用であるのかによっても変わります。

    街乗り兼用タイプ

    ステップとの位置関係もありますが、乗り心地を維持するため派手にアンコ抜きできない分、後ろ目に着座位置が来やすいように調整してあります。

    サーキット専用タイプ

    XR-SSのシートはライダーの好みを含めてガッツリ抜いており、更には裏板まで加工して座面の高さを限界まで落としているんです。
    XR100の場合、スタイリングの特徴からガソリンタンクに頼ることが出来ないためにこんな特殊な加工を施すことになりますが、ロードバイクであっても着座位置補正の意味は大きいのです。

    NSR/NSF系でも好みやステップ位置によってタンクパッドを入れるて補正を行う必要があります。
    コーナー進入で握りゴケし易かったり、立ち上がりでのアクセルの開けにくさ(トラクションの掛け難さ)を解消するためにパッドを使います。
    CBR600などではダミータンクに装着するFRP製のポジション補正パーツが当たり前になっていますね。

    自分好みのポジションを見つけることは時間と手間の掛かる作業ですが、文字通りバイクと一体になるために不可欠の作業ですので追及して損はありませんよ。


    JUGEMテーマ:車/バイク


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