ニワトリとタマゴ的な

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    とあるサーキットでラップタイムを向上させたい!
    って思ったとしましょう。
    アプローチは大きく分けて二つですかね。

    ・自分を鍛える
    ・マシーンを鍛える

    どっちもラップタイムをあげるには有効でしょう。
    だけどよく言われる金をかければ・・・的な発想ってどうなんでしょ?
    ミニバイクの場合、カンフル剤的にエンジンならボアアップやポートタイミングの変更、ヘッドのチューニングで劇的にタイムがあがることは確かです。
    サスペンションを替えることでもあがるでしょうね。
    でも自力が上がっていなければ意味が無いと思うんですよ。
    ただですね、自力を発揮するために手を入れるって考える事もできますよね。
    私はサーキット用のバイクに手を入れる際に必ず考えるのは該当するカテゴリーやクラスです。
    該当するレギュレーションの中でライダーが実力を発揮できるようにチューニングすることこそが、メカニックの本質だと思っています。
    STやSPクラスを模範とすれば金銭的な縛りにもなりますから。

    そしてチューニングの正解は一つじゃないんです。
    最大公約数的な答えはあります。ただ、あくまでも平均的なものでしかなく、自然に使いこなせるライダーもいれば、どうしても合わないライダーもいます。
    とあるエキスパートライダーがレコードタイムを出したセットアップだとしても他のライダーが同様のタイムを出すことは難しいでしょう。
    単純に体格や視力、筋力、反射神経・・・みな違います。
    逆にレコードを更新してしまう人も居るかもしれませんけどね。ま、それは例外って事で。

    モータースポーツもやっぱり突き詰めるとスポーツなんだなと。
    アマでもプロでも道具(靴や水着も)を使う競技のトップ選手は自分に合った物を使いますよね。陸上競技のトップレベルでは靴に数千万円とか数億円の開発費を投じてまで突き詰めたりしてます。
    それは複雑な機構を備えた機械に全てを託すモータースポーツではより先鋭的になります。
    チューニングが必要、バイクが乗り難いと思ったら自分にとって今使っている道具の何が合わないのか、何が足りないのかを明確にする必要があります。
    場合によってはハード的、レギュレーション的な制約にぶつかった事への気づきでもあるはずですで、現状での使いこなしへもつながります。
    その力は自身のスキルを磨くことでより鋭くなり、タイムにも如実に現れます。
    曲がらないバイクを曲げようとしたり、走らないエンジンにムチを入れる技術でもあるのです。

    あ、つまりはライダーが先ってことですかね。。。


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    サーキット初心者向けワークショップ

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      まだ思案中なのですがサーキット走行を楽しみたいけど何から手をつけていいのやら分からない。
      既に走行はしたことがあるけれど自走組みからトランポ組みへの脱却をねらう方を対象にしたワークショップが出来ないものか計画しています。

      全て無料でとは行きませんが、5000円〜10000円くらいの費用でラダーを使った積み込み体験やタイヤ交換作業の実習、日常メンテナンス教室、簡単なライディング教室など1日かけてやれたらなと。
      ミニバイクに限らず大型バイクでも可能で。
      まだ下地作りを始めてもいないので構想(妄想)段階ですが、反響があればテストケースから始めてみたいかな。


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      ことはじめ 初歩の初歩

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        ビギナー向けコラムってうたってる割に最も初歩のことを書いてなかったですね。。
        サーキットことはじめのことでも。

        突然思い立ってサーキットを走りたい!ってなったら先ず何を用意したら良いのか。
        たぶんツナギとバイク・・・ぐらいはサッと思いつくでしょう。
        では実際には・・・
        ・ツナギ(レーシングスーツと呼ぶとカッコイイ MFJ認定品)
        ・フルフェースのヘルメット(MFJorFIM認定品)
        ・手首より上までの革製グローブ(プロテクター満載が望ましい)
        ・足首より上までの革製ブーツ(同じくプロテクター満載で)
        ・脊椎パッド(胸部プロテクタとヘルメットリムーバも有ると良い)
        ・走行用車両(もちろん街乗りバイクでOK)
        これだけあればとりあえずはミニバイク(カート)コースのフリー走行、ロードコース(筑波やモテギや)での走行会はいけるはずです。
        ただ、コース規定や走行会の規定で資格・条件が指定される場合もあります。
        多いパターンでは
        ・MFJorサーキットライセンスの有無
        ・運転免許証の有無
        ・身分証の提示
        ・親権者の承諾
        などですかね。
        私の場合サーキットデビューは遅かったのですが、マエダコレーシングさん主催の筑波コース2000走行会でした。
        すでに街乗りはしていましたので免許証は持っていましたが、MFJのライセンスは走行会での講習を受けて取得しました。
        結構勘違いされている事が多いのですが、運転免許証は無くともサーキット走行は可能です!
        もちろんサーキットの規定に沿うことが大前提ですが、未成年でもMFJのライセンス取得(親権者の承諾必須)だって出来ますし、ライセンス区分が満たされていればレース出場だって出来ます。
        言うまでもありませんが、フラッグ遵守、サーキットマナー・ルール厳守は当たり前ですがね。

        ま、資格・条件は置いておくとして装備品を買い揃えるとなるとブッチャケいくら位かかるのか?
        某Yオクをフル活用してとりあえずの品で揃えるとすると・・・
        見た目、多少のサイズズレは気にしない。。破れはダメ!ですが、
        ・レーシングスーツ 〜数万円
        ・グローブ 〜1万円
        ・ブーツ 数千円〜 (ツーリングブーツ、長靴はダメ)
        ・脊椎パッド 〜数千円
        といったところですかね。
        ヘルメットに関しては絶対妥協しないでください。こればかりは新品の認定品を使いましょう。
        初めて走る、しかもその後に数回行くのかも分からない趣味に10万円近いお金を投入することは難しいかもしれませんね。
        そんなときは桶川スポーツランドのつなぎ無しテストライドなど、サーキットによって開催される体験走行を利用してみては?
        フリー走行のように思う存分とは行きませんが雰囲気は味わえると思います。


        サーキットラン(モータースポーツ)はゴルフや釣りのように入り口はリーズナブルにと行かない趣味ですが、バイクで走る楽しみを十二分に味わうためには絶好の場所です。
        一瞬でも興味を惹かれたなら、是非とも一度は味わってくださいね〜


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        Think and Feel

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          前回からだいぶ開きましたが初心者向けコラムの2回目を。

          かつて、ブルース・リーさんは「考えるな、感じろ!」と仰いました。
          カッコイイっすね。
          でもライディングの上達には足りないんですよ。
          「考えろ、感じろ!」なんです。
          理由をチョット遠回りでお話しますね。

          moto-GPでも全日本でも勝敗の要因になることが多いマシーンセッティング。
          トップレベルのライダー達だからこそカミソリの刃のような繊細なセッティングが必要で、そのツボが出なかったから結果も悪かったんだろう・・・ と納得できそうな話ですよね。
          まるっきり違うとは言いませんが、少なくとも半分は間違いです。
          セッティングが出ない理由の大きな部分はメカニックがそのマシーンの限界性能で走行していないからす。
          ま、当たり前ですが、メカニックはロガーのデータと睨めっこして(良心的であれば)ライダーのインプレッションを聞いて必要なアジャストをします。
          天上人の話はさておいて、ご自身のサーキットライフと照らし合わせて見ましょう。
          自分自身でセッティング作業を行えるライダーであれば走行中に気が付いたセッティングのズレをピットに戻って変更して確認走行に出ることが出来ます。
          ミニバイクにせよ、ST600にせよアマチュアから地方選手権ライダーレベルまで多くのライダーが経験する作業です。
          この一連が大切なポイントなのです。
          何が大切なのか赤文字にしてみましょう。

          ま、当たり前ですが、メカニックはロガーのデータと睨めっこして(良心的であれば)ライダーのインプレッションを聞いて必要なアジャストをします。
          中略
          自分自身でセッティング作業を行えるライダーであれば走行中に気が付いたセッティングのズレをピットに戻って変更して確認走行に出ることが出来ます。

          この赤文字部分は世界戦レベルのプロライダーとアマチュアライダーの違い、工具を持って作業をする人の違いこそあれ、同じ事(スキル)を指しているわけです。
          同じ事、同じスキルとは「マシーンのあらゆる挙動を感じて、感じた情報を思考して処理し、処理した結果を言葉として表す(工具を持って作業する)」を意味します。
          この意味する部分は初心者・中級者がステップアップして行くための最も基礎的なスキルで、究極的には最高峰クラスのチャンピオンになれるライダーに直結するスキルです。
          稀代のチャンピオン V・ロッシはこのスキルがズバ抜けて高いライダーだと思います。中野選手も同様に高いスキルを持っていましたね。数年前のmoto-GPクラスでのカワサキの躍進はまさに中野選手のスキルによると言っても過言ではないでしょう。

          でも天上の世界には落とし穴があります。
          カッコして良心的であればとしましたが、トップクラスのメカニックとライダーの関係性において、ライダーの要望を100%理解して受け入れるメカニックは少ないかもしれません。
          下手をすると、オレのセッティングに文句をつけるのか!ぐらいのことを平気で言います。自分で走らないくせに変な話です。。(私の考えではですが)
          仮に受け入れるメカニックが付いていたとしても、インプレッションを正確にメカニックが理解できる内容(言葉)として伝えられなければ理想への道のりは遠い物になります。
          こうして考えると、「セッティングに苦しんで・・・」の言葉の取り方も変わりますよね。もしかしたら本音は「メカニックにちゃんとインプレッションを伝えられなかった(言うことを聞いてくれなかった)」かもですね。

          横道にそれました。。元に戻りましょう。

          感じること自体が難しいのですが、感じられないことにはサスペンションセッティングの変更など出来ません。
          タイヤのグリップ(スリップ)感を感じられないことにはブレーキを限界ギリギリまで使うことなど出来ませんし、コーナリングスピードを上げることも出来ません。
          エンジンのパワー感を感じられなければ減速比(スプロケット)の変更も出来なければ、A/Fセッティングのズレやエンジンのヘタリに気が付くことも出来ません。
          どうしたらよいのでしょう?
          残念ながら私も途上の身ですのでハッキリ答えを示す事など出来やしません。。
          でも始まりは考えることだと思います。
          タイヤなりサスペンションの動きを考え想像し、何かそれっぽい出来事を感じたらそれが本当にそうなのか答え合わせをして身体に染込ませる作業の繰り返しこそがスキルを身に付ける道でしかなく、そのスキルを向上させることがライディングの上達につながるのだと思います。

          ついでなので、初心者だからマシーンセッティングは二の次、と思われるライダーやそう言うメカニックが多いように感じています。
          確かに初めて走るライダーに対してはデータ蓄積が無いので手を出せない訳ですが、それではデータも経験も持ち合わせていない初心ライダーは何を信じて進めば良いのでしょうか?
          私は、私が直接的に見ているライダーに対してはレベルの差に関係なく、2度目の走行からヒヤリングしてポジションのアジャスト、サスペンションのセット変更を行います。
          1度目はライダーもマシーンもお互いに海の物か山の物か分かりませんから、基本的なポジション合せ程度が限界です。それもスタンド立てで合せるのと実走行とでは必ずズレますから2度目からが大切なわけですね。
          基本的なセッティングを出せていないマシーンで練習走行に時間を費やしても良い事はないと思いますよ。


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          ポジションは大切

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            レーサー作りにおいて結構おざなりにされがちなポジション取りですが、エンジンのパワーアップだとか高級ショックアブソーバを入れる以前に先ず手を入れるべきであり乗る限り常に意識する部分です。
            体格合わせをするだけで簡単にタイムが1秒上がることもザラです。
            その中でも当店のスペシャリティの部分でXR100のシートを例にしましょう。

            無加工のシートです。
            見た目には精悍で良い形ですね。
            が!
            バンク角を確保するためにステップを換え、旋回性を上げるためにフロントフォークをローダウン加工したり、リアサスペンションの高さを調整すると下半身をホールドできなくなります。
            XR100でサーキット走行の経験がある方なら分かると思いますが、コーナー手前でブレーキを掛けるとハンドルで上半身を支えないことにはとてもじゃないですが乗ってられません。
            これではセルフステアなんてとてもじゃないですが出やしませんし、減速が完了するまで身動きひとつ取れないわけです。

            そこでシート形状を作り直します。
            分かりにくい写真ですみません。。

            単純にアンコ抜きするだけではなく、身体が前に流れにくくするためコブをつくり動きを止めるわけです。
            このコブの位置は基本的にはステップとハンドルの位置によって決定されますが、サーキット専用車両であるのか、街乗り兼用であるのかによっても変わります。

            街乗り兼用タイプ

            ステップとの位置関係もありますが、乗り心地を維持するため派手にアンコ抜きできない分、後ろ目に着座位置が来やすいように調整してあります。

            サーキット専用タイプ

            XR-SSのシートはライダーの好みを含めてガッツリ抜いており、更には裏板まで加工して座面の高さを限界まで落としているんです。
            XR100の場合、スタイリングの特徴からガソリンタンクに頼ることが出来ないためにこんな特殊な加工を施すことになりますが、ロードバイクであっても着座位置補正の意味は大きいのです。

            NSR/NSF系でも好みやステップ位置によってタンクパッドを入れるて補正を行う必要があります。
            コーナー進入で握りゴケし易かったり、立ち上がりでのアクセルの開けにくさ(トラクションの掛け難さ)を解消するためにパッドを使います。
            CBR600などではダミータンクに装着するFRP製のポジション補正パーツが当たり前になっていますね。

            自分好みのポジションを見つけることは時間と手間の掛かる作業ですが、文字通りバイクと一体になるために不可欠の作業ですので追及して損はありませんよ。


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            ことはじめ カウル選びは慎重に

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              ブログの筆が遅いのでちゃんとシリーズ化できるか心配ですが、、これからサーキットライフを始めたい超初心な方に向けて、心構えとかグッズ選びのツボをチョイチョイ書いていこうかと。

              第一弾は最近のお仕事からカウル選びです。


              某オークション等で販売されているペイント済みカウルです。
              見た目にはカッコイイのですが素材がソフトABSでして。。
              FRP製と比較して超大安売りで販売されているってわけでもないようです。(大体3〜40000円くらいですかね?)
              確かに後で塗装することを考えたら大安売りといえますが、転倒したら街乗りバイクのように一撃で粉々になりかねません。

              またアンダーカウルはオイル受け構造になっていないので4スト車両にそのまま使うとレースではレギュレーション違反、フリー走行でもサーキット規則に沿わない可能性があります。

              と言うことで当店にてFRPで隔壁を設けました。
              ただ異種素材(しかも難接着物同士)なので恒久的に固定できるわけではないのですが・・・

              趣味で楽しむ物ですから自分の気に入った物を使うことに反対はしませんし、楽しみ方のひとつとしてアリだとも思います。
              ただサーキット走行では1度や2度の転倒は当たり前で、むしろ転ぶところまで走り切れていない、走りきれない、ってのは勿体無いです。
              変な言い方ですが安全に転べることもサーキット走行の利点であり、走行技術の向上にとって欠かせない条件です。
              お気に入りのバイクを転ばすことは望んだことではないでしょう。
              でも転ばないと分からない事も多いので、転んでも良い装備を選ぶことが重要なことなんです。
              私がサーキット車両作りで重要視している事はあらゆるトラブルにおいて壊れにくい車両であり、その一つとして転倒時の破損を可能な限り最小限に抑え、リスタートしてピットに帰れる車体です。
              その観点から外装品は必ずFRPを使用することを勧めています。
              FRPであれば粉々になることはまず無いですし、補修により修復することも容易です。

              初期投資としてフルセットで買う場合にはミニバイクであっても小さな金額ではありませんが、それゆえに長く使える物を購入した方が良いでしょう。
              FRPカウルは下手をすると3、4オーナーに渡って使い続けられている物すらありますからね。。
              そういうカウルを見ると私はなんだか嬉しくなります。

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